HISTORIC SEASON 2014

Putrajaya MAS

マレーシアの思わぬ敗退後も次の大会へと前向きの室屋

4月に行われた Red Bull Air Race (レッドブル・エアレース)クロアチア戦で初めての表彰台を祝った室屋。続く5月18日のマレーシア戦では、熱帯という厳しい気候条件とエンジンの不調から、これまでの好調に水をさされた格好になったが、室屋の復活をめざす決意は固い。

プトラジャワ(マレーシア)

4月のロヴィニ大会で初めてRed Bull Air Raceの表彰台に上り、室屋のモチベーションは高まる一方だった。その室屋とチームは、今回のマレーシア戦で機体のスピードアップに努めたが、 新しいエンジンをベストな状態でセッティングするためには、残念ながら時間が足りなかった。マレーシアのプトラジャヤで開催された今回の大会ではトップ12で敗退し、ファイナル10位でレースを終えた室屋。これにより、彼の快進撃には一旦ストップがかけられた形となった。

「クロアチアでのブレイクの後、ここでも好調が続いていたので、ファイナル4入りをねらっていました。」「自分のフライトを見直すのはもちろんですが、本当に必要なのはエンジンのチエックです。今週はエンジンのベストセッティングを見つけようと奮闘しましたが、時間が足りなかったようです。」落胆の色は隠せないものの、 室屋の表情からは戦意を喪失しているようには見えない。室屋とチームは、次の大会までの長い期間を利用し、エンジンの調整に全力をあげるつもりだ。

室屋の敗退の一方で、世界で最も速いモータースポーツシリーズに参戦してはや7年のキャリアを持つ熟練パイロットであるナイジェル・ラム(イギリス)は悲願の優勝を果たし、嬉しいサプライズとなった。ランキング首位のハンネス・アルヒ(オーストリア)は2位、マット・ホール(オーストラリア)が3位に食い込んだ。 この日のもう一つのサプライズはポール・ボノムである。ランキング首位をめぐり、同点タイのアルヒとデットヒートを繰り広げていたボノムは予想外の5位に終わり、表彰台も逃す結果となった。

高速低空の飛行レース・Red Bull Air Race World Championshipは、この後ヨーロッパに舞台を移し、次戦は2014年7月26/27日にポーランドのグディニヤで開催される。室屋とチームの巻き返しに期待がかかる。