HISTORIC SEASON 2017

Budapest HUN

年間総合優勝連覇を目指すTeam FALKEN、2018年シーズン折り返しの第4戦では風の影響をうけ、オーバーG(DNF)でRound of 14を敗退するもワールドチャンピオンランキング5位に踏みとどまる。

6月23日(土)・24日(日)、レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ2018第4戦が、ハンガリーの首都ブダペストで開催された。レースの舞台はブダペストを南北に流れるドナウ川。世界遺産・セーチェーニ鎖橋の下をくぐってレーストラックに進入・スタートすることでおなじみのロケーションである。

前回の千葉大会ではポイントを得られなかったものの、ワールドチャンピオンシップランキング3位に留まっていたTeam FALKENは、1位とのポイント差を詰めるべく、ブダペスト大会直前もチームキャンプを行い、準備を進めていた。

予選前日におこなわれたフリープラクティス1では1:09.206秒(ペナルティ11秒/ トップと11.121秒差)、そしてフリープラクティス2では59.862秒(ペナルティ1秒/ トップと1.262秒差)でゴール。予選までにレーストラックを飛ぶことができる機会は3回。様々なテストを兼ねる中、ペナルティを除いて見ると、タイムはトップの選手と変わらない速さを見せていた。

予選日におこなわれたフリープラクティス3では58.095秒(ノーペナルティ)で1位を記録。順調にペースをつかみ、今大会の自身のベストタイムを記録して、良好なコンディションで迎えた予選。更にタイムを縮めて57.632秒(ノーペナルティ)でゴールし、2位を記録。翌日の決勝Round of 14は、オーバーGにより予選13位に沈んだ強豪マイケル・グーリアン選手(米国)と対戦することに。

現在ワールドチャンピオンシップランキング1位のグーリアン選手を制することができれば、千葉大会で開いたポイント差を巻き返すことができる。プレッシャーともチャンスともとらえる事のできる展開となった。

迎えた決勝日。先攻でフライトしたグーリアン選手は57.503秒の好タイムを記録し、室屋にプレッシャーを与える展開に。続く後攻の室屋は、予選と同様の安定したフライトでFinal4に進むことを目指していたが、第7ゲートのバーティカルターンで12Gを超えてオーバーGの判定となり、DNF(ゴールせず)となった。悔しくも次のラウンドに駒を進めることがかなわず、ブダペスト大会を終えることとなった。

室屋はこの結果を振り返り「オーバーGまでフライトはかなりスムーズでした。予選とフリープラクティスの内容が良かったので、ラウンド・オブ・8進出についてはある程度自信を持っていました。ですが、バーチカルターンで非常に強い突風が吹いたのを感じました。すぐに反応してコントロールをしようとしましたが、間に合いませんでした。ブダペストのオーバーGはアンラッキーな突風が原因です。」とコメントした。

ブダペスト大会を11位で終え、ワールドチャンピオンシップランキングは5位に。予選まで順調なレースはこびをしていただけに悔やまれる結果となったが「戦術面を変えるつもりはありません。プランに沿って後半4戦に臨むつもりです」と語った室屋は、気持ちを切り替え、2か月後に迫った次戦ロシア・カザン大会に臨む。