HISTORIC SEASON 2015

LasVegas USA

レッドブル・エアレース今季最終戦。室屋義秀、大きな成果を残すも初優勝はならず。

レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ第8戦(最終戦)が、10月17日(土)18日(日)の両日、米国のラスベガス・モーター・スピードウェイで行われた。

前戦のフォートワース大会で表彰台に立ったチーム・MUROYAは、好調を維持したまま、最終戦を迎えた。予選では、上位5人が0.6秒差に入る激戦の中、トップタイムで通過し、初のポールポジションを獲得。2015シーズンの最終戦で今季のチーム力の成長が見えた予選だった。

迎えた決勝。予選からの好調を維持したまま、順調にラウンドを進めていく。

決勝ラウンド初戦のラウンド・オブ・14では、ナイジェル・ラム選手に1.026秒差で勝利、続く、ラウンド・オブ・8でも、マイケル・グーリアン選手を退け、今季3度目のファイナル4へ進出を果たした。

ファイナル4は、マット・ホール選手、ポール・ボノム選手、マティアス・ドルダラー選手と対戦。4選手のタイムは0.8秒以内に入るハイレベルなラウンドとなった。結果的に、接戦のファイナル4でタイムが伸びず最終戦を4位で終えたチームMUROYA、念願の初優勝は来年以降に持ち越しとなったものの、それでもチームは間違いなく随所で強さを誇示することができた。

室屋は、「僕自身、(ファイナル4のフライトが)終わった瞬間には勝ったかなと思ったくらい、いいフライトでした。もちろん、結果は4位だったのだからまだ課題はいろいろとあると思いますが、でも今回(ファイナル4で)初めてノーペナルティで飛ぶことができた。ファイナル4だからといって力が入ってしまうとか、気持ちが前に出過ぎてしまうこともなく、コントロールされたフライトができたことはよかったです」

最終結果は4位、ワールドチャンピオンシップポイント5を獲得し、年間総合ランキングも6位で2015シーズンを終えた。

今季年間総合6位は自己最高成績であり、1シーズンで2度の表彰台に立ったのも初めてのことで、今季後半の4戦だけを見れば、室屋は3戦でファイナル4に進出し、うち2戦では表彰台に立った。過去3シーズンで室屋が表彰台に立ったのはわずかに1度、ファイナル4に進出したのもそのときの1度だけだったことを思うと、比較にならないほどの大きな進歩があったシーズンだったと言っていい。